正しいことをしたければ…
昨日、エクスターンが大過なく無事終了した。先生方が、事務所近くのお寿司屋さんで、私の「歓迎会」と「送別会」とを兼ねた一席を設けてくれた。いうなれば、「同時破産廃止」のようなものである。
その席上、恐れていた質問が飛んできた。
「ところで、将来の志望は?」
この質問、もっと早くに聞かれるかと思ったのだが、先生方にすれば、「当然、弁護士」という先入観があるのか、不思議と聞かれなかった。
以前、同じく検事志望の友人が(ちなみに、私の周りは不思議と検事志望率が高い。類は友を呼ぶ?)、エクスターンで志望を聞かれて言いよどんだ、という話をしていて、「私なら、堂々と答えるけど」と言ったものだが、いざ尋ねられると、こんなにも答えにくいものか、と思った。
「実は…、検事をめざしてます」
と、小さな声で答えた。
そう言うや否や、5人の弁護士から、集中砲火を浴びた。
「もったいない」
「フィールドが狭すぎる」
「検事なんかになるのはやめちまえ」
…他にもいろいろ言われた気がする。
エクスターンで、弁護士の職務の(ほんの)一端を垣間見て、誤解・偏見が少しは解けたが、最終的な思いとしては、「やっぱり将来は検事に」というものだった。私は、自分の考えをきちんと説明した。
先生方は、依然納得はしていないようだったが、理解はしてくださった。
「悪い奴を眠らせるな、弱い者をいじめるな、被害者とともに泣け」
立場は違っても、究極の目標は同じである。
普段、あまりお酒を飲まない私だが、焼酎の水割りが進んだ。