ブッシュ大統領上洛

昨日から今日にかけて、京都市内は、小泉首相ブッシュ大統領の訪問で、ピリピリしたムードだった。京都府警は、警視庁・各道府県警察からの応援を得て「警備警護実施本部」を設置し、「最高の警備」を謳った。語弊のある言い方だが、上洛するのが「世界一狙われやすい人物」だから、警備陣は神経をすり減らしたろう。ご苦労様である。

今朝の金閣寺訪問時には、周辺の道路は全面封鎖されるなど、母校・洛星の生徒の通学にもさぞかし影響したと思う。幸い、警備は奏効し、アイルランドのダブリン訪問時(2004年6月)のような「10万人デモ」も起きず、アルゼンチンのブエノスアイレスのような騒動もなかった。

京大構内には、早くから、「日米首脳会談粉砕!」という、左翼の立て看板が揚がっていたから、何かやってくれるのかと思っていたら、ちょうど、デモ行進と、百万遍の交差点で遭遇した。規模はかなりのもの(500人くらい?)で、万一を警戒して、前後左右は、大盾を持った機動隊が固めていた。ただ、態様は穏当で、参加者には家族連れや外国人観光客もいて、学生運動華やかなりし頃のような、「ヘルメット・サングラス・マスク」3点セット(+ゲバ棒)で武装した人は見かけなかった。

その時、クラスの友達と昼ご飯を食べに行くところだった。彼女は「すごい!初めて見た!!」と、目を輝かせていたが、東大安田講堂攻防戦や、あさま山荘事件を知っている私は(注、もちろん、リアルタイムではない)、平和な時代になったことを改めて実感していた。

反戦」がカッコ良かった時代は、とっくに終わったのである。