2007-01-01から1年間の記事一覧

御用納めを前に

裁判所は,明日,御用納め。明後日朝のJAL便で,関西に戻る。自前なら,JRの寝台列車で帰るところだが,マイルが貯まっているので,特典航空券で帰ることにした。 秋田の家を少し留守にするので,冷蔵庫の中を片づける。キャベツが1/4玉ほど残っていたので,…

年賀状は,贈り物だと思う。

今の秋田の住まいから,秋田中央郵便局の局舎が見える。 昨夜,刑事部の忘年会があり,深夜1時過ぎころに帰宅したが,郵便局の3階・4階は,フロア全体,煌々と灯りが灯っていた。全国各地から到着した郵便物の配達を担当する「集配営業課」(民営化前の部署…

恋しくて憎らしい大阪

学部時代のゼミの友人(東京在住)が,明朝着の「あけぼの」で来秋するとメールしてきた。日本海を眺めつつ五能線を走る観光列車「リゾートしらかみ」に乗るという。五能線は,秋田から60キロほど北上した東能代から,日本海沿いに川部(弘前から2駅青森寄り…

ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく

当地に,鉄道好きの女性裁判官がおられる。私が,「鉄道をこよなく愛す」人種であることは,すでに公知の事実となっているから,金曜日の飲み会の席で,その方から,鉄道ネタを振ってこられた。「日本で最初に自動改札機が導入されたのは,阪急北千里駅」 「…

秋田での一週間

秋田に赴任して、一週間が経った。なんとか、生活基盤を確立し、名実ともに「秋田市民」になりつつある。 全国各地に散らばった同期の日記を読んでいると、修習の内容・生活面ともに大差ないようだが、札幌は雪、広島ではソフトボールをしたと聞くと、冷たい…

さようなら、関西

明日(25日)朝の飛行機で、いよいよ秋田に赴任する。 5月20日の土曜日に司法試験最終日が終わってからの半年間は、長いようで短く、思った以上に有意義な日々だった。 試験直後、何も手につかないであろうことはわかっていたので、3週間、南部アフリカへ逃…

秋田市民になりました

今週火曜日、裁判所での事前ガイダンスに合わせ、再び秋田へ。 同期の修習生とも初顔合わせだったが、総勢わずか16名(うち女性は4名)。1日で顔と名前を覚えられる人数である。「新61期」各位で、これより少ない配属庁の方がおられたら、ぜひコメントをいた…

列車を運転してきます

電車のいちばん前の車両に乗り、運転士の運転動作を眺める。 「この手で、運転してみたい」 誰しも、一度はそう思ったことがあるであろう。 そんな夢が、今週土曜日、叶うことになった。正確には、運転するのは、電車ではなくて気動車(ディーゼルカー)であ…

背水の陣

夕方、フランスから帰国して、きょうが11月5日であることに気づき、軽い眩暈を覚えた。もとより、竜宮城から還ってきたわけではないし、移動の多い旅だったから、旅行中も日付は意識していたはずだけれど、「そんなに日が経ったのか」と、改めて思った。司法…

九州、秋田、そして、フランス

旅好きとして、「旅」を仕事にできないか、と思うことがある。旅行記を書いたりするわけでもなく、旅そのものを。 そんな私でも、今週は、日本全国を飛び回り、正直言って疲れた。「移動時間こそ旅の真髄」と思っているから、長距離の移動も苦痛ではないけれ…

朝日新聞のススメ

日記のタイトルだけを見ると、「転向」したのかと勘違いされそうだが、そうではない。 私の実家では、家族全員、思想的に相容れないものを感じつつも、「朝日新聞」を購読している。朝ご飯を食べながら、「社説」や、読者投稿欄「声」などを読むと、朝から気…

現場へ

JRでのアルバイトを辞めて、暇になるかと思いきや、すべきことが多すぎる。もっとも、これは、九州を1週間旅した後、来週はフランスに出かけるという、自分で決めた旅のスケジュールのいたずらなのであるが、ともかく、大急ぎで、修習関係の書類を揃えたり、…

死してこそ九段に香る若櫻

九州周遊最終日のきょうは、鹿児島から、日本最南端を走るJR指宿枕崎線とローカルバスとを乗り継ぎ、薩摩半島の知覧にある、特攻平和会館を訪れた。当地は、大東亜戦争末期、敵に占領されつつあった沖縄方面への「特別攻撃隊」の出撃基地となったところであ…

修習地決定

九州の旅先にいる私に、実家からメールが入った。「stationmaster殿 秋田鉄道管理局長を命ずる。日本国有鉄道総裁」…というのは冗談だが、一部真実であって、11月からの実務修習は、秋田地方裁判所配属になった。希望は、札幌・盛岡・秋田・以下一任で出して…

旅・クライマックスシリーズ

司法修習生に採用されると、無許可での海外渡航はできなくなる。そうでなくとも、勉強で忙しく、長期間の旅行など、夢のまた夢だろう。 そこで、今のうちに、行きたいところに行っておくことにした。 まず、今週末、九州の島原鉄道(来年3月、一部区間廃線)…

小学生にもわかる!対話で学ぶ国際法

まえがき先日、某所で高校時代の友人たちと飲んでいたところ、「お前の日記は難しすぎる」との指摘を受けた。たしかに、「日記」というよりは、「論説」的な内容が多い点については、反省しないではない。だが、彼らは、こうも言った。「小学生でもわかるよ…

さらばJR西日本

7月末から、2ヵ月余りの間勤務したJR西日本お客様センターを、13日をもって退職した。これまで、利用者として、また趣味者として、鉄道を見てきたが、自らが輸送サービスを提供する側に立って初めて、わかったことがある。「平凡は、非凡な努力の積み重ねで…

駅長さん

「日本郵政グループ」が発足した今日、私は、いつも通りJR西日本お客様センターに勤務していた。9月いっぱいで辞めるつもりが、しばらく残ることになったのは先日書いたが、残った甲斐のある「再会」に恵まれた。話は、私がまだ高校3年生だった平成12年の秋…

郵便局への挽歌

特集「シリーズ郵政民営化」で記したとおり、郵便局は、明日・平成19年10月1日、新たな歴史を刻み始める。私は、郵便局ファンの一人として、郵政民営化は、現行のサービス水準を低下させ、郵便局網をズタズタにしかねないと考え、民営化には断固反対してきた…

日本外交よ、主張せよ

19世紀末から20世紀初頭、同じことが起こっていれば、ミャンマー(ビルマ)は今頃、日本の植民地となっていたに違いない。ミャンマー最大の都市・ヤンゴンで、日本人カメラマンが、取材中に「射殺」された事件である。国際場裏を支配する大原則に、「主権平…

シリーズ郵政民営化・第2回

シリーズ郵政民営化・法律の世界はどう変わる?2 刑事手続法関係 日本郵政公社法第63条(郵政監察官) 公社に、郵政監察官を置く。 2 郵政監察官は、郵政事業(公社の行う事業をいう。以下この項及び次項において同じ。)に関する犯罪、非違及び事故に関す…

感謝

先日の「合格発表」に際し祝辞を寄せてくださった皆様、本当にありがとうございました。ここに記して御礼申し上げる次第です。 それにしても、同じロースクールで、机を並べて勉強してきた仲間が落ち、かたや、自分が受かるというのは、実に「ユダ」の謗りを…

合格発表

東京発新大阪ゆき最終「のぞみ」163号(N700系)の中で、これを書いている。今年の新司法試験の合格発表を、東京の法務省まで見に行っての帰りである。もちろん、大阪でも発表はあるが、「本省」で見たかったし、なにより、知った人と顔を合わすのを恐れ…

あれから6年―岐路に立つ日本

21世紀の幕開けとともに、世界を一変させた「9.11」から、まる6年が経った。折しも日本では、期限切れが迫った「テロ対策特別措置法」の延長をめぐって、政界は上を下への大騒ぎである。民主党の小沢党首の魂胆は見え見えだ。「テロとの闘い」において、日本…

シリーズ郵政民営化・その1

シリーズ郵政民営化・法律の世界はどう変わる? 第1回・刑事法編はじめに ご承知のように、去る平成17年10月21日、郵政民営化関連法が成立し、明治4年3月1日(注、旧暦)の近代郵便制度発足以来、国(平成15年度からは日本郵政公社)が運営してきた、いわゆ…

第四章 ジンバブエの夜行列車

(本章はまだ執筆途中ですが、きりのいいところで、いったんupします。) ホームの真ん中に掲示板があり、名前と寝台番号が発表される。プリントアウトされたものを想像していたが、ボールペンの手書き文字で、読みにくい。すぐには見つからず、上から順番に…

手紙って、ドキドキする。

6月のアフリカへの旅で知り合った現地の人たちに、手紙と写真を送った。メールのやり取りは帰国当初から続けているが、「鉄道」と同じくらい「郵便」を愛する私は、機会があれば、手紙を書くことにしている。7月21日に、大阪中央郵便局から航空便(エアメー…

真っ向サービス

書きかけのアフリカ旅行記の続きはまだか、と催促されそうだが、今日は、いまの職場(JR西日本)のことを、守秘義務に反しない程度に語ってみたい。 「JR西日本」といえば、ある意味「日本一有名な」鉄道会社であり、お客様にもさまざまな人がおられるから、…

安倍さんへ―辞める必要はないけれど

第21回参議院議員通常選挙は、自民党の歴史的大敗となった。民主党が参議院の第一党に躍り出たことで、政府・与党にとって、今後の国会運営は相当困難なものとなろう。勢いづいた民主党は、「安倍政権に対する民意は明らか」として、解散総選挙に追い込みた…

理論と実務のあいだ

JR西日本お客様センターの事前研修、私にとっては「なにを今さら」の内容なのだが、お給料もいただけるので、覗いてきた。 ………。ロースクールの授業で、「理論無視・結論重視型」の返答をした学生に対して、教授が烈火のごとく怒るのは、こういうことなのか…