ロシアへ、再び

来年3月、再びロシアへ行くことにした。ロースクールならではの行事である「エクスターン」(弁護士事務所での実地研修)と日程が重なり、どうしようかと悩んだが、エクスターンは夏にもチャンスがある。しかし、冬のシベリアは、この機会を逃すと、もう行けないかもしれない。私がどちらを選ぶかは、明白であろう。

というわけで、JALに電話して、航空券を予約。ふつうの旅程なら、ホームページで予約して決済できるが、ロシア国内の乗り継ぎ便をいろいろくっつけたので、電話対応となった。
予約した旅程は、次の通り。
往路 ITM/xNRT/SVO/LED
復路 LED/xSVO/xNRT/ITM
別切り SVO/VVO(往路のSVOから乗り継ぎ)

ちなみに、「暗号」を解説しておくと、ITM=大阪伊丹、NRT=成田、SVO=モスクワ、LED=サンクトペテルブルク、VVO=ウラジオストク。地名の前の「x」は、その地点ではストップオーバー(JRでいう「途中下車」)せず、24時間以内に他便に乗り継ぐ、という意である。

モスクワ−サンクトペテルブルク間往復、モスクワ→ウラジオストクは、もちろんJALは飛んでいない。SU(アエロフロートロシア航空)便である。「他社の予約をJALでできるの?」と思われるかもしれない。国際航空運賃の世界には、JRの「旅客営業規則」なみに難しいルールがあるが、結論的には、JAL便から乗り継ぐ限り、世界中の航空便を、JALを通して予約できる。

電話中、オペレーターとちょっとしたトラブルがあった。モスクワ→ウラジオストク間の運賃について、前にJALの市内カウンターで調べてもらったところ、26歳以下の旅客に適用される割引運賃があり、それはJALでも予約できるということだった。ところが、オペレーターは、「他社区間の予約は、ノーマル運賃でしか承れません」と言う。

彼女の言うことにも一理あり、原則はその通り。しかし、市内カウンターの情報は、かなり時間をかけて調べてもらった結果である。思わず、
「そんな原則、誰だって知ってます。けど、例外はいくらでもあるんですよ?現に、私は何回も、JALで、他のキャリアの便を割引運賃で予約・発券したことがあります。運賃課が何を言ったのか知りませんが、ちょっとは調べてからものを言ったらどうですか?」
と、声を荒げてしまった。

ちなみに、これは一部誇張であり、実際には、「何回も」ではなく、QF(カンタスオーストラリア航空)のニュージーランド国内線を、割引運賃で予約してもらった経験しかない。

オペレーターは、「SUさんに確認して、私から必ず、改めてお返事します」と、約束してくれたが、必要以上に、私の顔色を(電話越しに)窺うような口調になった。仕事とはいえ、傲慢な客の応対は嫌だろう。そう思うと、急に申し訳なくなり、電話を切る前に、こう言った。

「先ほどは、生意気なことを言って申し訳ありませんでした。お詫びします」

すると、電話の向こうの彼女の声が、パッと明るくなり、「本日は、お電話ありがとうございました!」

今回に限らず、後からは反省しているのだが、「瞬間湯沸かし機」的性格、なかなか直せない。