人権の時代

まだ日本にいるのに、ここ数日、日記を書くのをさぼってしまった。

昨日の深夜、少しく調べものをする必要があり、昔の資料が入った段ボール箱を引っくり返していた。驚くなかれ、私は病的に「物を捨てられない」性格で、中高時代のプリント・テストは言うに及ばず、小学校時代の塾のテキストから、赤面必至の「自由帳」に至るまで、ありとあらゆるものが残っている。
(3年前の自宅建て替えに伴う引越の際は、私の部屋の荷物の多さに、引越屋が絶句したほど)

それにしても、昔の資料は、実におもしろい。

平成9年1月20日付「GCAウィークリーNEWS」(のちの「GCAニュースステーション」)には、「歴史部、地学部と戦闘状態突入」という見出しが躍っていて、「中学歴史部長」なる人物が、勇ましいコメントを寄せている。

小5の時に、西村京太郎を真似て書いた推理小説(タイトルは「スーパーくろしお1号殺人事件」)を改めて読んでみると、刑事が、令状もなしに被疑者を「強制連行」してきて、取調室でボコボコにするという、なかなか香ばしいストーリー展開だった。恥ずかしくて、とても公開できる代物ではない。

一方、中3の「公民」の授業で、「学校と人権問題」についてのビデオを見た時、その感想レポートとして書いた一文は、紹介に価する。以下、全文を転載する。

「生徒部は何の権利があって威張っているのか。日本は本当に民主主義国家だろうか、と思うほどである。私事で恐縮だが、前生徒部副部長のIという男は、平然と虚偽の事実を並べ立て、それによって私を自白に追い込んだ。確実に違法捜査である。このような自白に証拠能力はないのである。そんなこともわからない馬鹿が生徒部副部長をしていたというのも恐るべきことであるが、それ以前に、そのような証拠にならない証拠を使ってでも自白させ、生徒処置が決められていたのかと思うとぞっとする。私はこれからも民主主義を守るために生徒部と対決していくつもりだし、それが私の使命だと考えている。私は今の独裁生徒部・学校当局を絶対に許しはしない。乱筆失礼。」

とあり、
"Give me Liberty or Give me Death!"
と結んである。

中学3年の分際で、「証拠能力」なる用語を持ち出し、自白法則を論証している私って…。

この文書は、「中道左派」だった頃の私の思想がわかる、貴重な資料でもある。まだまだ、若かったということだろう。

秀逸なのは、この感想文に対する担当教諭(N村T人先生)のコメントである。前段部分については、「私事で恐縮です」、後段の英語部分に対しては、一言、「死にたいの?」とある。

これぞ、洛星クォリティ!!