さらば、京都!

あっという間の、12年だった。

平成7年4月以来、中高6年・学部4年・院2年にわたった京都通いの日々が、きょう、幕を閉じた。

目を閉じていても、走行音と、体にかかる重力とで、どこを走っているかわかるまでになった、阪急京都線。その電車で、毎朝、桂川を渡って、京都の中心部に入るとき、体のスイッチが入る。そんな日常も、もう過去のものとなる。

生まれも育ちも大阪の私は、同じ関西でも、大阪とは全く異なる京都の言葉や風習に、カルチャーショックを覚えたものだった。だが、わが人生の半分、もっとも多感な時期を過ごした京都は、今や、私の「心」を形づくっている。

これほど長く、一つの街に通うことは、将来にわたって、二度とないだろう。いつの日か、再び、愛するこの街に、勤務する機会があることを、願ってやまない。

青春の思い出の詰まった京都よ、12年間、本当にありがとう。
そして、さようなら…。