リーダーたちの言葉2008

昨年に引き続き,今年のJRグループ本州3社の入社式における,幹部の一言を紹介したい(「交通新聞」より引用)。

JR東日本・清野智社長

「現状を変革し、10年先の新たな目標に向かい、社員一丸となってチャレンジしていこうという決意の下、『グループ経営ビジョン2020―挑む―』を昨日発表した。ビジョンには4つの側面があり、1つはお客さまにはJR東日本は安全であり、その先の安心を感じていただくこと。2つ目は株主・投資家から今後も着実に成長していくと認めていただくこと。3つ目は地域社会から町の暮らしにJRはしっかりと貢献していると評価していただくこと。4つ目は社員からは夢の実現に向かって安心して働ける会社であると感じてもらえること。サブタイトルの『挑む』に込められた思いをぜひ理解し、実現に向けて、みなさん1人1人も(大いに)チャレンジしてほしい」

JR東海葛西敬之会長

JR東海は約2万人の家族のようなもの。都市圏の旅客輸送をコアに国家の重要な使命を果たし、大きな将来に向かって結束している。鉄道の安全で正確、高速で安定的な交通を家族全員で受け持っている。現在、創業から最高の状態にあるが、少しでも慢心すると衰退の道に踏み込んでしまう。将来の夢は東海道新幹線のバイパス建設。達成には多くの資産と技術力、そして人力が必要になる。皆さんは新しい歴史を踏み出す一歩の年に入社した意義深い新入社員。今を固め、将来の夢を引き寄せるために一致団結してほしい」

同社・松本正之社長

「日本の真ん中で一般の人たちの生活を支える会社であると同時に、世界の鉄道をリードし、大きな使命と責任を持つ。会社発足から今日までの東海道新幹線の輸送量は1.4倍、通勤輸送は約2倍、関連事業は約10倍に伸びた。超電導による東海道新幹線バイパスも具体的なスケジュールに入った。皆さんには先輩が努力してつくり上げてきたものを引き継ぎ、発展させる役割がある。時間は皆に平等ながら有限というのが私の信条。いかに自分を高めるために有効活用するかによって成長度合いが変わってくる」

JR西日本山崎正夫社長

「鉄道の根幹は安全確保にあり、私たちはお客さまの尊い命をお預かりしていることを片時も忘れてはならない。安全は多くの社員の努力と膨大な設備からなる複雑なシステムの上に成立しており、早くその道のプロになるよう努力してほしい。特に鉄道安全考動館の安全研修では、事故の悲惨さや安全の大切さをしっかりと感じ取り、絶対に事故を起こさないという決意を抱いてほしいと思う。また、自らがJR西日本を変えるという気概を持ち『何ができるのか、何をなすべきか』を考え行動することが重要となる。安全で信頼されるJR西日本をつくり上げる大きな役割を担ってほしい」


いつものことながら,それぞれ,会社のカラーがよく出ている。JR東日本はダイナミック,JR東海の自信と誇りは,まばゆいばかりだ。