JRは国鉄改革を忘れるな

今日のガイアの夜明けテレビ大阪)は、『駅を創る』と題して、JR東日本が進めている、いわゆる「駅ナカ」(改札内)デパート・"ecute"(エキュート)を中心に取材していた。JR東海の内定を受けるか最後まで悩んだ私にとって、非常に興味深い内容で、いわゆる「生活サービス事業」への見方が、少し変わった。もっとも、私がJRに入ってやりたいのは、「鉄道」であることに変わりはないが。

番組の最後、役所広司さんが、車両基地を歩きながら語った一言を紹介しておきたい。

「民間企業であれば利益を優先し、事業の多角化を進めるのは当然。しかし、JRの持つ土地・建物などの莫大な資産は、『鉄道』という公共性の高さに対して、国民から与えられたもの。お客様に対して快適なサービスを提供してゆくのはもちろんだが、駅周辺の街や企業との共存を図ってゆくことが大切。民営化から18年経った巨大企業・JRに、いま、大きな課題が突きつけられている」

民間人とは思えない卓見です。JRの人事面接で、自信もって言っていいと思います(笑)。上にも強調したように、JRグループは、「国鉄改革」を通して、国民の共有財産である「鉄道」を、日本国有鉄道から引き継いで発足しました。JRは、自分の力だけで、ここまで成長したわけではありません。日本国民の理解と協力のうえに、世界で最も成功した鉄道、今日のJRはあるのです。JR経営陣には、このことを銘記してほしいと思います。

22世紀も、鉄道が元気に走っている社会でありますように…