JAL、ワンワールドに加盟

日本航空グループは、世界的な航空連合(アライアンス)の一つ・oneworldに参加すると発表した。

日本人にとっては、アライアンスと聞いてもあまりピンと来ないかもしれないが、世界の主要航空会社で、アライアンスに加盟していないのは、JALだけだった(ANAは、1999年に「スターアライアンス」に加盟している)。また、JALは、単に現在アライアンスに加わっていないだけでなく、今後とも参加しない方針を繰り返し表明していた。アライアンスの枠組みを越えて、相手国ごとに、最適な提携先と共同運航(コードシェア)するためだった。

JALが旧JASを事実上合併したのは2002年だが、これも、アライアンスに加盟せず、単独で生き残りを図る(利益率の悪い国際線の比率の高いJALにとって、国内線の拡充は悲願だった)意思の表れといえた。そのJALが、oneworld加盟を決断した背景には、昨今の原油高や、世界情勢の不安定化に伴う、国際旅客事業の厳しい現実がある。邪推すれば、アライアンス加盟に否定的だった、兼子前会長が、今年に入ってからの一連の運航トラブルで引責辞任したことも、意思決定に影響したのではないか。

JALファンで、世界中を飛び回る私としては、コードシェアマイレージ提携などで、訪問しやすい都市が増えるのは歓迎したい。デメリットが予想されるとすれば、JALは従来、マイレージ提携先が少なく、その分、特典航空券の予約がとりやすかったが、他の航空会社のように、とりにくくなるかもしれない。また、JALはこれまで、oneworld以外のアライアンスに加盟する航空会社(タイ国際航空、エア・ニュージーランド、エール・フランスなど)とも提携してきたが、これらの関係がどうなるのか気がかりだ。

とはいっても、世界一周航空券「ワンワールドエクスプローラー」が、JALでも使えるようになるのは、やっぱり嬉しい。oneworld加盟を機に、JALのさらなる飛躍を祈って。Good Luck!!