The 2005th Christmas

stationmaster2005-12-25


クリスマスのきょう、郵便局勤務が始まった。今回で5年目。最初の頃は、高校生と混じっても違和感なくやっていたが、周りのゆうメイトを見て「若いなあ」と思ってしまう自分に、ショックを受けた。まだまだ若い者には負けないが。

5年の間に、郵便局は、郵政事業庁(前年までは郵政省)から日本郵政公社になって、さらに、2年後の民営化が決まった。昨年からは、「JPS」(ジャパンポストシステム)という名の、トヨタ自動車の指導を受けた生産性向上運動が始まった。多くの読者はご存知ないと思うが、1970年の国鉄の「マル生」とその失敗を思い出す(私も、リアルタイムで体験したわけではないので、念のため)。

「ムリ・ムダ・ムラの排除」を掲げ、郵便物の仕分けなどの内務作業は、着席せず、起立して行なうこととされた。自分の椅子がある本務職員はともかく、内務のゆうメイト(女の子がほとんど)は、勤務中ずっと立ちっぱなしで、本当に辛そうだった。のびのびと、自由に野山を駆け巡る、でなくて、配達できる外務のほうが、時給はいいのに。

トヨタと、その意見に盲従した郵政公社の管理部門にいわせると、「立ったり座ったりでは効率が悪い」とのことだが、着席して作業するのと、立ちっぱなしと、どちらが疲れるかは、幼稚園児でもわかる。残業が増えてくると、腰を叩いたり、伸びをしたりしないことにはやってられず、かえって非効率なのは、素人目にも明らかだった。

私は、労働組合の味方でも、マネジメント部門の味方でもなく、郵便局の味方だが、ナンセンスな施策を導入する公社の経営側に、憤りを感じた。しかも、「起立作業」を守っているか、管理職を動員して、職場を巡回させており、馬鹿馬鹿しさに呆れかえった。

今年も皆さん起立しているのだろうと思いきや、職場には一昨年までの丸椅子が配備され、内務ゆうメイトも、堂々と座っている。ジャパンポストシステムは崩壊したようだ(笑)

もちろん、「JPS」運動じたいは続いていて、今年は、「物品費の節約」ということで、年賀はがきの区分棚が、各職場につき1つ削減されていた。しかし、これとて、誰も無駄遣いしたくて、棚を使っているわけではない。必要があるから使っているのに、管理部門曰く「区分棚なしでやっている局もある」というのが、その理由だそうだ。

結局、区分棚が使えなくなったぶんは、通常郵便用の棚に、年賀も入れることになった。こういうややこしいことをすると、混同の危険や、誤区分などの発生の原因になるだけだと、郵便局の味方の私は思うのだが、経営の頭は、つくづく単純らしい。

…当初書きたかったこととは、全然違うものになってしまった。年末年始の郵便局勤務期間中、「守秘義務」に反しない範囲で、おもしろい話を紹介してゆければと思う。

ちなみに、写真は、郵便局とはまったく関係なく、母校・洛星に飾られたクリスマスツリーである。