ボーダフォン、ソフトバンクに売却!

きょう未明1時21分、第一報はロンドン発で入ってきた。

私は、イギリスのVodafone本社(以下、"Vodafone"はイギリスVodafone、「ボーダフォン」は日本ボーダフォンとする)のメルマガ(プレスリリースがあると随時送られてくる)に登録している。登録アドレスはパソコンのアドレスだが、私は、パソコンに届いたメールも全てリアルタイムで携帯に転送しているので、携帯に届いていた。

だが、携帯で英語の長文を読むのはめんどくさいので、"Announcement re Vodafone Japan"(注、見出しなどに使われた"re"は、regarding(〜について)の短縮形)というタイトルに気になりながらも(普段入ってくるのは、Vodafoneの役員人事とかそんなのなので)、放置して風呂に入った。この時、パソコンを立ち上げていれば、全文を確認したのだが…。

朝起きてくると、新聞の一面に、衝撃の見出しが踊っていた。まだ決定ではないが、買収額は1兆円を超える見込みというからすごい。赤字のソフトバンクに、どこにそんな金があるのか(どうやって調達するのか)は不明である。

実は、ソフトバンクによるボーダフォン買収の噂は、水面下では早くから囁かれていた。その噂について、私は、根拠がないと思っていたが、私の思い込みにも、根拠はなかった。ただ、3年がかりでJRグループ日本テレコムを翻弄した末に、ようやく手に入れたJ-PHONE(現ボーダフォン)を、Vodafoneが簡単に手放すだろうか、という思いだけだった。

思えば、平成13年、ブリティッシュテレコム(BT。イギリスの固定通信大手)とAT&Tアメリカの固定通信大手)が、保有する日本テレコム株式をVodafoneに売却した時に、下地はできていたのかもしれない。アングロ・サクソンに、日本流の「仁義」は通用しないという。というのも、その1年前の平成12年、日本テレコム・BT・AT&Tの3社は、「日英米の戦略的パートナーシップ」を、高らかに宣言したばかりだったからだ。

視点を変えれば、ソフトバンクは、旧日本テレコムを全て買収することになる。日本テレコムは、旧国鉄の通信部門が母体で、その移動体通信事業がJ-PHONEだった。固定通信の日本テレコムは、すでに平成16年にソフトバンクに買収されている。

私のブログのプロフィール欄(写真)を見ていただくと一目瞭然だが、「国鉄」を何よりも愛する私は、家の固定電話は日本テレコムを「マイライン」登録、インターネットプロバイダは日本テレコムODN(現在はJRシステムのサイバーステーションと併用中)、携帯はJ-PHONE(その惰性でボーダフォン)という体制を築いてきた。

ソフトバンクという会社、私は、ライブドアなみに嫌いである。携帯の「ナンバーポータビリティ」(通信キャリアを替えても、番号は変わらないサービス)も今秋から始まるし、5年ぶりにドコモに復帰することも、真剣に検討しなければ。