尼崎市長選挙

今日、本市では市長選挙が行なわれた。思えば、20歳になって、最初に選挙権を行使したのが、「尼崎市長選挙」だった。あれから4年経つのか、と思いつつ、雨の中投票に出かけた。

http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/web/contents/info/city/city03/senkan/sokuhou/kaihyo1.htm

結果はご覧の通り、無所属・現職の白井文(しらい・あや)市長(女性)がダブルスコアで当選した。白井市長は、元ANAの客室乗務員ということもあり、行政サービスのソフト面の改善を図る一方、市長公用車を「センチュリー」から「プリウス」に置き換えたり、窓口の統廃合などの合理化を進めてきた。一言でいえば、「民間」マインドの市政運営であり、私は、基本的に支持してきた(ただし、「尊敬する人」に「田中康夫・元長野県知事」を挙げるあたり、理解に苦しむが)。

ところが、上記のような「改革」に、さまざまな利権を持つ自民党系の議員からは反発が強く、議会で市長提出議案が否決されるケースも少なくなかった。白井市長は、一時は無投票再選かと思われたが、今年夏になって、自民・公明推薦の谷川正秀市議が出馬の意向を示していた。

尼崎市は、公明党冬柴鉄三氏の地元であり、「学会」票が圧倒的に強い(市議選では、上位2位から十数位までを公明候補が独占する異常事態となっている)。今回の市長選では、冬柴氏も谷川候補の応援に駆けつけ、白井市長支持派として、危機感を深めていた。

それにしても、選挙期間中、谷川候補が撒いた法定ビラには、怒り心頭に発した。自らの政策を訴えるより先に、「共産党が支援する現職女性候補で、皆さんはいいんですか?」などときたのである。共産党白井市長を支援しているのかどうか、私は関知しない。だが、共産党の公認候補でもなければ、推薦を受けているわけでもない。

右翼的論評でも知られるコラムニスト・勝谷誠彦氏は尼崎市出身だが、白井市長の法定ビラには、この勝谷氏が推薦コメントを掲出している。自民党を超える「極右」を自任するこの私や、勝谷さんが支持する候補が、どうして「共産党」なのか、自民党公明党の「ラベリング(レッテル貼り)戦略」には強烈な嫌悪感を抱いた。

結果は、尼崎市民の良識が、「学会」の組織票に勝ったようである。