「望年会」

ロースクールの演習授業(その名も「刑事裁判演習」)の忘年会があった。先週までの模擬裁判で、私は、もちろん「検察官」役を務め、公訴提起から論告求刑までを担当し、二つの裁判体(合議部)とも、実刑の有罪判決を獲得した。そんなわけで、われわれ「検察官チーム」にとっては、「祝勝会」を兼ねたものとなった。

担当教官は、40年にわたって刑事裁判官を務められた「御大」であるが、乾杯の発声の一言が、けだし名言であった。

「きょうは諸君のボウネンカイであるが、『年を忘れる』ではなく、来年への望みを込めて、『望年会』にしよう」

一同から、大きな拍手が起こったのは、いうまでもない。