愛情

クリスマスに、一人の友達にプレゼントを贈った。その人とは、ロースクール入学後に知り合ったが、今では、もっとも大切な友達の一人である。

面と向かっては言いにくい感謝の気持ちを込めて、『おくりものはナンニモナイ』(パトリック・マクドネル著、谷川俊太郎訳、あすなろ書房、2005年)という絵本を、日本郵政公社の「ゆうパック」で送った。直接手渡さなかったのは、大学で会う予定がなかったのと、恥ずかしかったからである。

贈った絵本は、大学近くのとある書店で、何気なく手に取ったものだ。思わず抱きしめたくなるような純粋無垢のストーリーが、大切なものに気づかせてくれた。