御用納めを前に

裁判所は,明日,御用納め。明後日朝のJAL便で,関西に戻る。自前なら,JRの寝台列車で帰るところだが,マイルが貯まっているので,特典航空券で帰ることにした。

秋田の家を少し留守にするので,冷蔵庫の中を片づける。キャベツが1/4玉ほど残っていたので,とりあえず炒めて,全部処理した。

さて,ここ数日,心躍るニュースと,怒り心頭に発するニュースが続いた。

まず,前者は,JR東海が,「中央リニア新幹線」(東京−名古屋間)の建設費自己負担での整備を正式決定したことである。その額は,軌道建設費・車両費合計で5兆1000億円に上る。
参考「自己負担を前提とした東海道新幹線バイパス、即ち中央新幹線の推進について」(JR東海
http://jr-central.co.jp/news.nsf/news/20071225-151357/$FILE/besshi.pdf

リニア整備についての私の見解は,これまでにも表明してきたので,ここでは繰り返さない(4月1日付け「JRグループ20年の展望」参照)。JR東海葛西敬之会長は,常々,「リニア整備は国家的プロジェクト」とおっしゃってきたから,未だに前世紀の技術(新幹線)にしがみつき,無益な「整備新幹線」整備に躍起になっている国に,愛想を尽かした,という点では,JR東海の意思決定と私見は同じと思われる。

この明るいニュースの一方,許し難い愚行を,またぞろこの国は繰り返した。

大東亜戦争中の沖縄における,いわゆる「集団自決」に,日本軍が関与した,などという虚偽の事実が,引き続き「歴史」の教科書に載ることとなったのである。集団自決は,「生きて虜囚の辱めを受けず」という当時の社会風潮が生んだ悲劇であり,軍人が自決を強制した,などという低次元の話ではない。

沖縄の方々は,集団自決の事実そのものが教科書から消える,と勘違いされている節がある。しかし我々とて,集団自決は存在しなかった,などと主張しているわけではない。この点,中国国民党による全くのフィクション(政敵のプロパガンダを,中国共産党が受継)である「南京大虐殺」とは違うのである。

歴史を,後世の価値観で語ることは,その時代に生きた人たちに対する冒涜である。沖縄の人たちは,父祖が「殺されていた」ほうが,納得できるのであろうか。