長崎の事件を受けて

すでに報道等でご存知の方もおられると思うが,長崎地裁配属の修習生が,取調べ修習の様子などをブログに書いたとして問題になっている。

司法修習生は,裁判所法・司法修習規則に基づき,「守秘義務」を負っている。人の秘密を扱うのが法律家の仕事であり,保秘は,何よりも気をつけなければならないことである。

私自身,修習の内容についてブログ等に書いてきたが,その際,守秘義務との関係には,細心の注意を払ってきた。関係人が特定されないことはもちろんだが,具体的事実を記述するのではなく,それを踏まえた私の主観を記述するよう,心がけてきた。

修習中に知りえた全ての情報が,守秘義務を課すことによって保護される実質的秘密ではないのであって,私がこれまでに書いた内容に,守秘義務違反のものがあったとは考えていない。

しかし,今回の事件をきっかけに,修習生全体に対する国民一般からの見方が厳しくなることが予想される。

そこで,これまでに修習内容について書いた日記については,削除させていただいた。読者各位のご理解をお願いする次第である。