日記

超・英語勉強法

いつも、およそ「日記」と呼べないような、論説文もどきを書いているが、きょうは、少し個人的なことを書いてみたい。 法律の勉強からしばし解放されたこの機会に、これまで時間をとれなかった、英語の勉強を再開した。この日記を読んでくださる方の多くは、…

「昭和の日」に思う

まず、こちらの表をご覧いただきたい。http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/rireki/2007/04/list.pdf先日、設置が発表された、安倍総理の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の委員の顔ぶれである。13人の委員のなかに、私と密接…

この日を待っていた!

きょう、JR東海の松本正之社長は、「2025年を目標に、首都圏〜中京圏でリニアの営業運転を開始したい」と、発表した。リニアの実現見通しについて、具体的な時期を含めて正式発表されるのは、初めてのことだ。長い道のりだった。旧国鉄の技術研究所(現・財…

どこよりも早い判例速報

事案そのものは、情報公開条例絡みのよくある事件ですが、藤田宙靖裁判官の詳細な補足意見は一読の価値があります。ロースクール生各位は、おいしい紅茶でも片手に、一度読まれるとよいでしょう。 最高裁判所第三小法廷平成19年4月17日判決 「愛知県の食糧費…

漠然とした不安

先日、同じく司法試験を控えたある友人が、日記で「不安」を綴っていた。ここで、「頑張れ」と声をかけるのは容易いが、かえってプレッシャーとなりかねない言葉である。けだし、それなりに難しい試験であり、不安なのは、誰しも同じだからだ。ここは、発想…

国際法のススメ

大学の法学部で開講されている実定法科目(実際に社会に通用している法の解釈を行なう科目)のなかで、「国際法」は、不思議と人気がない。無理もないところがある。今でこそ、新司法試験の選択科目の一つにも採用されているが、多くの実務法曹にとっては、…

刑法と国際法の対話

「さらば、京都!」の卒業式から、ちょうど1週間。 まだ、「リバイバル」(記念復活)をするにはいささか早すぎるが、本学法学研究科の高山教授(刑法)主催で、国連薬物犯罪事務所テロ防止部長のJean-Paul Laborde氏による、“The impact of the latest acti…

四十年裁判のその先へ

本当は、能登半島地震の被災者救助における自衛隊等の役割について考察したかったのだが、「画期的」で、「とんでもない」最高裁判決が出たので、先に、その紹介をする。 最高裁平成19年3月27日第三小法廷判決 要旨 「1 原告として確定されるべき者が,訴訟…

いつの日か、きっと―。

1月23日付けの日記「さよなら、眉毛師さん」で紹介した(http://d.hatena.ne.jp/stationmaster/20070123/1169544678参照)美容師さんが、きょう、退職される。週末に法科大学院の卒業式を控え、この日に合わせて、髪を切りに行ってきた。カット中、私はあま…

比較不能な価値の迷路

きょう・3月18日は、JRグループのダイヤ改正の日である。 今回の改正は、どちらかというと地味なもので、地域的な輸送改善・効率化が中心だが、全国的に進展するものが一つある。 それは、「特急列車の全面禁煙化」である。 JR北海道・JR東日本では、新幹線…

危機管理

「ついにやったか―」。高知空港で発生した、ANAグループのボンバルディアDHC8-Q400型機(以下、Q400という)の緊急着陸事案を聞いて、咄嗟にそう思った。Q400は、老朽化した国産旅客機・YS11(昨年9月全面引退)等の置き換えを図るため、JAL・ANA両グループ…

行政法な一日

毎年、この時期になると、「行政法」を思い出す。それは、「確定申告」の季節だからである。私の場合、申告する義務はないが、すでに源泉徴収されている分を取り返すための、還付申告である。先月初め、税務署から申告書が届き、早くしなければ、と思いつつ…

3時間のロシア

見慣れないアドレスから、パソコンにメールが届いた。 読んでみると、1年前、イルクーツクからモスクワに向かうシベリア鉄道の車内で出会った、大学生(日本人)のS君からだった。たしか、慶応の理工学部2回生(当時)だったと思う。モスクワ到着前夜は、食…

サラエボの銃声

26日、オランダ・ハーグにある国際司法裁判所(ICJ)が、2007年に入って最初の判決を言い渡した。 「ジェノサイド条約適用事件」 原告 ボスニア・ヘルツェゴビナ 被告 セルビア(提訴当時はユーゴスラビア連邦。セルビア・モンテネグロを経て、セルビアが訴訟…

サラエボの銃声

26日、オランダ・ハーグにある国際司法裁判所(ICJ)が、2007年に入って最初の判決を言い渡した。 「ジェノサイド条約適用事件」 原告 ボスニア・ヘルツェゴビナ 被告 セルビア(提訴当時はユーゴスラビア連邦。セルビア・モンテネグロを経て、セルビアが訴訟…

ネットワーク維持の重み

日本時間24日の午前5時すぎ(現地時間23日午後8時すぎ)、イングランド北部のカンブリア州で、ロンドン・ユーストン駅発グラスゴーゆき特急列車(西海岸線経由)が脱線・転覆し、乗客1人が死亡する事故が発生した。現在も、重症の8人が入院中だという。世界…

「鉄の女」

先日、英国の議会内に、その強い意志とリーダーシップから「鉄の女」と呼ばれた、サッチャー元首相のブロンズ像が設置された。存命中に像が置かれるのは、英国の長い歴史でも初めてだそうだ。 久しぶりに、元気な姿を見せたサッチャー元首相は、堂々とした口…

殉職―あなたを忘れない

「警察官心得」には、つぎの一文があるという。 「事に臨んでは、身の危険を顧みず、任務を遂行すること」。 今月6日、東武東上線ときわ台駅構内の踏切に侵入した女性を救出・確保しようとし、急行電車にはねられて、意識不明の重体に陥っていた、警視庁板橋…

さようなら、「眉毛師」さん

「眉毛師」さん、と私が呼ぶ彼女に出会ったのは、4年近くも前になる。いつもの美容室で、髪は年上の「お姉さま」スタイリスト(年齢は伏せておく)に切ってもらうが、眉カットを、私より一つ年下の彼女にお願いしている。私との関わりは眉カットだけなので、…

合衆国最高裁判決を読む

法律学、とりわけ実定法の解釈にあたって、判例を参照しないことはない。それは、「国際法」においても同じである。ただ、国際法の場合、刑法や民法などの国内法と違い、対象となる裁判所の幅が非常に広い。わが国の最高裁はもちろん、国際司法裁判所(ICJ)、…

民事訴訟法249条

役所の文書は、形式を重んじて作成される。それが裁判所の「判決」なら、なおのことである。当然、裁判官は気をつけているはずなのだが、たまに、こういうことが起こる。http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070116140254.pdf…本件が、平成19年第一号の最…

古き良き…

4年前の我が家建て替えに伴う引越以来、物置にしまい込まれていた「レコードプレーヤー」を、父親が引っ張り出してきた。引越時に、壊れかけだったアンプを処分してしまったので、RCAのケーブルで、リビングのテレビに接続してみた。「CD」と同い年でもある…

めざせ、理想の高速鉄道

5日、日本の「新幹線」システムを輸出した台湾高速鉄道が、台北近郊の板橋−高雄間で暫定開業した。まずは、開業にこぎつけたことを祝福したい。多くの報道でも指摘されているとおり、台湾高速鉄道は当初、欧州の高速鉄道のシステム採用を前提に設計されてい…

元日・夢うつつ

あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 さて、今年も、年賀状配達で新年を迎えた。勉強に専念しようか、という邪念も起こったけれど、結局昼まで寝て「実質半日」の毎日を過ごすよりは、昼間は郵便を配って走り回るほう…

愛情

クリスマスに、一人の友達にプレゼントを贈った。その人とは、ロースクール入学後に知り合ったが、今では、もっとも大切な友達の一人である。面と向かっては言いにくい感謝の気持ちを込めて、『おくりものはナンニモナイ』(パトリック・マクドネル著、谷川…

「望年会」

ロースクールの演習授業(その名も「刑事裁判演習」)の忘年会があった。先週までの模擬裁判で、私は、もちろん「検察官」役を務め、公訴提起から論告求刑までを担当し、二つの裁判体(合議部)とも、実刑の有罪判決を獲得した。そんなわけで、われわれ「検…

雨のち晴れ、時々虹

12月31日まで、JAL国内線では、2つのボーナスマイルキャンペーンを実施している。「パワーアップボーナスマイルキャンペーン」と、「ステップアップボーナスマイルキャンペーン」である。「パワーアップ」は、期間中の国内線搭乗回数に応じて、1000マイル(2…

さよなら神岡鉄道

今日限りで、旧国鉄神岡線を引き継いだ神岡鉄道(猪谷−奥飛騨温泉口)が廃止となった。 廃線が近づくと、全国から鉄道マニアが集まる。神岡鉄道は、いつ乗っても、1両の気動車が空気を運んでいたが、先週末などは2両に増結しても乗り切れないほどで、「開業…

あの人は今

2日連続で、ロシアの話題である。ご存知の方も多いだろうが、私は、ロシア語を勉強している(現在、一時休止中)。「ロシア語は、頭がおかしいか、病気でないと勉強できない」という冗談を聞いたことがあるが、実際、独学で修得するのは困難である。私は、将…

亡命ロシアスパイの死

先日、「暗殺―危険な魅惑―」で紹介した、FSB(ロシア連邦保安局)の元中佐・リトビネンコ氏(英国に亡命)が、ロンドンの病院で、治療の甲斐なく亡くなった。毒物は、結局、特定されなかった。 亡命先のロンドンで毒殺未遂にあったロシア連邦保安局(FSB…